2025年の学会は、由利本荘市での開催となります。由利本荘市は、『山』(鳥海山)あり!『川』(子吉川)あり!『海』(日本海)あり!自然豊かで面積では県内市町村では1位の地域です。
今回の学会ポスターをご覧頂きましたか?まぁるく色鮮やかな「本荘ごてんまり」に目をとめてくださっていると嬉しい限りです!
ここ由利本荘の民芸品として、「本荘ごてんまり」があります。ごてんまりの歴史は深く(当初は手まり・かけまりと呼ばれ遊び道具として用いられていました)、遡れば江戸後期ともいわれています。かけまりが昔からの作り方・材料から時代に合った作り方・材料へ変化していく中で、この地域ではひとからひとへ丁寧に作り方・材料が受け継がれてきました。昭和36(1961)年に開催された秋田国体にて記念品として全国各地へ持ち帰られたことで、多くの人に素晴らしさを認められ、全国にその名を知られるきっかけとなりました。その後各地からのお取り寄せの希望が増えたことで、ごてんまりの商品化が模索され、材料や制作方法の改良と製作者の保護育成に力をいれて、今の「本荘ごてんまり」が誕生しました。本荘ごてんまりの特徴であるまりの三方の房は、伝統を大事にしつつも伝統にこだわらない自由な発想から生まれ、伝統の技と自由な発想が融合した全国でここだけという意匠の「本荘ごてんまり」となりました。現在、趣味のごてんまり作りは若い世代にも広がっています。使う糸の色や模様によってごてんまりは無限の創作の可能性を秘めた民芸品といえます。過去から今、そして未来へ。今回の学会テーマの象徴という想いがあります。
時代の変化とともに作業療法もその時代が求めるものに応えつつ、作業療法の伝統・歴史を大事にしていく必要があると考えています。本荘ごてんまりの歴史の様に伝統の技・知識を守りつつ、新しいことへの挑戦と自由な発想を融合させる学会になればと考えて、ポスター発表やランチョンセミナーを企画しています。ぜひ、自分の作業療法の発信=発表者としての参加、秋田の作業療法についての情報取得のための参加をお待ちしております。